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小林よしのり
2018.1.31 00:10日々の出来事

長谷部恭男と護憲派左翼は堂々と「議論」をせよ!


高森氏の「自衛権」は「個別」も「集団」も持っているのが、

まともな独立国家だという意見には、基本的に賛成する。

 

だが、現在の日本のアメリカに対する「属国」ぶり、

左右を問わず、日本人全体の尋常でない「ニート」ぶりを

見ると、とてもとても・・・

『新・堕落論』で描いた通り、奴隷のルサンチマンで、

「属国民」であることを「恥」とも思っておらず、なんと

正当化している始末だ。

 

日米同盟がある限り、日本はアメリカの侵略戦争を支持

しなければならない。

わしが西部邁氏と共に徹底的に反対したイラク戦争のとき、

わしは従米保守やネトウヨから猛烈にバッシングされた。

その時、小泉首相や外務省はどんな態度をとった?

この時の恨みは一生、忘れない。

 

韓国を見れば明白ではないか。

ベトナム戦争にも、イラク戦争にも、アメリカと共に参加

している。

どうせ負ける侵略戦争で戦死した韓国兵は、何のために

戦ったのか?

 

日米同盟を続けるのなら、日本は集団的自衛権を「封じる」

ことによって、侵略戦争に加担することを防ぐ。

これしか最悪を防ぐ手立てがない。

それでも日本に米軍基地がある限り、戦争に最も必要な

兵站基地を日本が担っているという罪から逃れることは

できないのだが。

 

いつの日か、日本人が大人となって、正義を貫く勇気を

持ったら、集団的自衛権の封印を解除しよう。

それまでは、まず個別的自衛権を拡充する。

 

少しでも自主防衛に踏み出して、侵略戦争を防ごうとする

試みすら、長谷部恭男や今の護憲派左翼は水面下で

山尾志桜里に圧力をかけて、妨害しようとしているし、

立憲民主党も左翼を恐れて「立憲主義」を放棄しようと

している始末だ。

 

この国の堕落ぶりは極限まで達している。

ここから浮上するためには、赤ちゃんにハイハイを教える

ところから始めるしかない。

 

もちろん「自衛隊明記」なんか、ハイハイですらない。

米軍におんぶにだっこで侵略戦争に参加する道だ。

 

「ハイハイを教えるな!立憲主義なんか要らない!」と

言う長谷部恭男と護憲派左翼を、まずは「議論」の席に

座らせることだ。

彼らは「議論」もしないと言っているのだから!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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